調理中に最も気を付けなければならないのは火傷。
下手をすると跡が残ってしまいますし、なによりヒリヒリして痛いですよね。
そこでもし火傷をしてしまった時のために、
応急処置の方法や気を付けるべきポイントについてまとめてみました。
火傷をして水ぶくれになってしまったときの応急処置
火傷は皮膚(表皮・真皮・脂肪層)のどこまで損傷が及んでいるかによって、
3つの段階に分類されます。
まず表皮が赤くなる程度のⅠ度熱傷。
この場合は、水ぶくれもできませんしよく冷やしておけば問題ありません。
次に火傷が真皮にまで及んで水ぶくれができるⅡ度熱傷。
そして脂肪層にまで火傷が及び、
汗腺や神経終末までも破壊された状態がⅢ度熱傷です。
今回は水ぶくれのできる「Ⅱ度熱傷」の応急処置について紹介します。
1.水で冷やす
火傷をしたらまず損傷の度合いにかかわらず冷やしましょう。
流水をかけるのが一番いいのですが、例えば火傷を負ったのが顔など
流水をかけにくい場所の場合は、
タオルやガーゼで包んだ保冷剤などで冷やしましょう。
時間の目安は10~30分ほど。
2.水ぶくれを保護する
火傷を負った皮膚は、通常よりも細菌に感染しやすい状態になっています。
特に水ぶくれが破れてしまった場合は気を付けなければなりません。
水ぶくれが破れる前にガーゼ等で保護を、
破れてしまった場合でも皮を完全に剥いでしまわず、
その上からガーゼ等で保護しましょう。
水ぶくれができる火傷に対してできる応急処置はこれだけです。
市販薬や民間療法(アロエ等)などで治したいと思うかもしれませんが、
できれば応急処置のみにとどめて病院へ行ってください。
Ⅱ度熱傷にも「浅達性」と「深達性」の2段階があり、
深達性の場合には家庭だけの処置では治らなかったり、
傷口が悪化してしまう場合があります。
注意点、やってはいけないこと
よかれと思ってやった応急処置でも、
逆効果になったり思わぬ弊害を起こすことがあります。
火傷の応急処置をする際にやってはいけない注意点は以下の通り。
1.冷やしすぎない
「火傷をしたらとにかく冷やせ」というのは鉄則ですが、
あまりにも冷やしすぎるのはいけません。
冷たさによって逆に傷口が損傷してしまったり、
酷いと凍傷になる場合もあるからです。
冷やすのは10分~30分程度を目安に、
氷や保冷材を使う場合は必ず清潔なタオルやガーゼを巻いたうえで
患部に当ててください。
2.水ぶくれを破らない
水ぶくれができるとつい破って中の液を出したくなりますよね。
しかし、水ぶくれが破れると傷口に細菌が入りやすくなってしまいます。
特に、水ぶくれが破れた後に皮まではがしてしまうと、
無防備な傷口がさらけ出されるわけですから、良くありません。
水ぶくれは破らない、破れても皮を取らない、というのを徹底してください。
3.薬をつけない
これはちょっと意外と思われるかもしれませんね。
すぐに病院へ行けない場合などは市販薬をつけるのも仕方ないのですが、
早めに病院へ行ける場合は薬などをつけていないほうが
傷の状態を確認しやすいのです。
最後に
火傷は下手をすると一生傷跡が残ってしまいます。
傷跡を残さないためにも、きちんとした応急処置、
そして速やかに病院へ行くことが大切です。